能登半島地震の状況を見て、改めて原発事故の住民避難計画が大丈夫か不安になります。立憲民主党のメンバーで、東海村、水戸市、茨城県を訪問し、東海第二原発の住民避難計画について調査しました。その結果、現時点では事故が単独で発生した場合に限ってはある程度のものができていますが、地震など他の災害と同時に発生した場合(=複合災害)には全く対応できない内容だと分かりました。国のガイドラインに複合災害のことまで書かれていないからだそうで、国がもっとしっかり方向性を示す必要があります。

 福島第一原発事故は地震から1日後に爆発が起こり多量の放射性物質が大気中に放出されました。今の計画では、病院や高齢者施設にいる人、在宅で介護が必要な人を含めて1日で逃げることは不可能です。複合災害において何日で避難できる計画が必要か、国が具体的日数を示す必要があります。そして、その日までに放射能レベルが高くなってしまった場合は、助けの手はなくなる可能性が高いことをしっかりと説明すべきです。

 原発から半径5km圏内をPAZ、30km圏内をUPZと区分けしています。PAZの東海村は放射性物質が放出される前に避難が開始されます。一方、UPZの水戸市は放射能レベルが20μSv/hr以上になってから1週間かけて避難する計画です。しかし、原発が爆発したら多くの人が逃げ出すのではないでしょうか。東海村の計画は水戸市民が逃げ出さないことが前提になっています。また、水戸市で自家用車のない人には20μSv/hr以上になるまで避難用のバスは用意されないようです。これで本当に住民の皆さんは納得されているのでしょうか。

 全ての自治体の担当者が「計画策定が目的ではなく、住民の命が第一。実効性のある計画が必要」という主旨の話をされました。日本原電は今年9月の再稼働を計画しているようですが、そのスケジュールありきではなく、しっかりと住民の側に立った避難計画が作成されるよう、引き続き活動していきます。