■ 財務省の公文書改ざん
■ 防衛省の日報隠し
■ 厚労省のずさんなアンケート調査
■ 文科省の教育現場への圧力
■ 内閣府の不透明な特区認定

 次から次へと明らかになる不祥事。改ざん、隠ぺい、虚偽、圧力。財務省にとどまらず防衛省も厚労省も。安倍1強政治の弊害が全省庁にわたって噴き出しています。戦後七十年かけて築き上げた私たちの民主主義を守るために、今、膿を出し切らなければなりません。
 政府が国会に提出する書類は、国会議員に対して提出する書類ではありません。私たち国民に対して提出する書類です。政府の国会での答弁は、国会議員に対しての答弁ではありません。私たち国民に対しての答弁です。国会で虚偽の答弁、嘘の答弁がなされるということは、私たち国民に対して虚偽の答弁、嘘の答弁がなされたということです。国が情報をコントロールして都合のよい情報しか国民に流さない、そういった独裁国家を私たちは日ごろから批判しているのではないでしょうか。まさにそれと同じようなことが行われているのです。

【変わらぬ安倍政権】
 昨年の通常国会では森友学園の問題と防衛省の日報問題でかなりの時間が費やされました。そして、一年経った今国会でも未だに森友学園の問題が議論され、そしてこれから日報問題で時間が費やされます。安倍政権は本当に反省しておらず、時間がたてば国民は忘れる程度にしか思っていないので、問題が次から次へと出て来るのではないでしょうか。国会で議論すべき法案はたくさんあります。全省上げて膿を出し切り、早くこれらの問題を終わりにすべきではないでしょうか。

【防衛省の日報隠し】
 今回新たに防衛省の日報隠しの問題が持ち上がりました。昨年は南スーダンPKOの日報でしたが、今回はイラク戦争でサマワに派遣された自衛隊の日報です。私は安全保障委員会のメンバーですし、この問題にしっかりと取り組みます。
 問題の一つは、統合幕僚統括官が2月終わりまでに日報の存在について報告を受けていたのに、公表されたのが4月2日であったことです。一カ月も間が空いています。その間何をしていたのか?「大臣に説明できるように整理していた」との答弁です。3月28日に予算が成立しました。この前にこの問題が発覚することを避けるために、故意に発表を遅らせたとしか思えません。
 防衛省は昨年12月8日に突如として長距離巡航ミサイルの購入を発表しました。長距離巡航ミサイルは敵基地攻撃が可能となるもので、憲法に抵触する恐れのあるものです。慎重な議論が必要であるのに、購入を発表した日は特別国会の最終日でした。一週間早く発表していれば、私が安全保障委員会で質問することもできました。
 もう一つの問題は、実際に陸上幕僚監部がイラク日報の存在を確認したのは昨年3月だったのに、一年近くそれを公表しなかったことです。南スーダンの日報隠しで謝罪する一方で、イラク日報を隠し続けていたと指摘されています。これでは文民統制が取れていないと言わざるを得ません。これらの問題は今後しっかり取り組む必要があります。
 私たちは戦後70年かけて民主主義社会を作り上げてきました。それが今、安倍政権のもとで崩れかかっています。しっかりとこれらの問題に取り組み、「まっとうな政治」を取り戻す必要があります。
 財務省や文科省の問題は国政報告会等でご説明します。今後も市民目線で全力で取り組んで参ります。

衆議院議員 宮川 伸

2018年4月6日号「民主主義を守ろう!」