衆議院安全保障委員会にて、政府が導入を目指している長距離巡行ミサイルについて小野寺五典防衛大臣に質問しました。

政府は昨年12月、長距離巡行ミサイルを導入する方針を決定し、2018年度予算に関連経費を計上しました。この長距離巡行ミサイルは、射程が500~900kmと北朝鮮全土をカバーするだけの敵基地攻撃能力を備えており、これまでのスタンダードを一歩超えるものです。

北朝鮮が日本を敵国扱いするかのような言動を繰り返すなかで、「北朝鮮に脅威を与える可能性がある長い射程の巡行ミサイルがなぜこのタイミングで必要なのか」と質問したところ、小野寺大臣は、「特定の国を想定した装備ではなく、自衛隊員が安心して任務を遂行するために必要」と答弁。

自衛のための最小限の装備については、政府の中で長年にわたり議論してきた経緯があります。今回の長射程のミサイル導入は、敵基地攻撃用の兵器は保有できないという既存の基準に抵触するかもしれない非常に重要な問題です。導入を進める前に、国民に対して丁寧な説明が必要です。

原発が弾道ミサイルの標的にされる危険性についても大臣に質しました。

日本海側には原発が多数立地しており、仮にこれらが攻撃された場合、我が国の存立に関わるような事態になります。小野寺大臣は、「弾道ミサイル防衛については、イージス艦による上層での迎撃とパトリオット・ミサイル(PAC-3)による下層での迎撃による多層防衛を通して国民の生命と財産を守る」と答弁しましたが、現在の計画ではすべての原発を守れるような配備にはなっていません。立憲民主党が主張している「原発ゼロ」を実現することで、原発を攻撃される危険性をなくす必要があります。

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安全保障委員会配布資料