少なくとも、医療機関や福祉関係で働く人が、いつでも無料でPCR検査を受けられる体制を作るべきです。
 今、厚労省・県・市町村・保健所・医療関係者・検査関係者と意見交換を繰り返し、問題解決に取り組んでいます。また、市民と一緒に署名活動も始めました。
 新型コロナウイルス感染症の拡大がおさまらず、多くの人が不安に感じています。再度、緊急事態宣言を出して、経済活動を止めれば、感染拡大は抑えることができるはずです。しかし、その場合の経済的ダメージは大きく、廃業や失業者が増加するでしょう。また、今回乗り切ったとしても、冬に第三波、第4波が来る可能性があります。
 今やるべきことは、死亡者数を増やさないことです。コロナウイルスはもともと風邪のウイルス。重篤化しなければ大きな問題ではありません。身体の弱い人に感染させないように対策をとる必要があります。
 最優先で取り組むべきことは、医療機関や福祉施設などで集団感染が起こらないように徹底することです。千葉県では、東庄町で大きな集団感染がありました。その時の経験をしっかりと活かすべきです。
 少なくとも、看護師さんや介護士さんなど身体の弱い人と接する人が、いつもで無料でPCR検査を受けられる体制づくりは急務です。日本は先進国の中でPCR検査数が極端に少ないとずっと言われてきました。ニューヨークは1日6万件ものPCR検査が可能で、誰でも、いつでも、無料で検査が受けられる体制まで整えています。日本だけができない理由はありません。
 松戸市にあるPSS社は全自動PCR検査装置の開発と販売を行っています。この装置がフランスで大活躍し、フランス政府から感謝状が贈られました。しかし、日本発の技術が日本で使われていないのです。また、唾液での検査や抗原検査など次々と新しい技術が開発されています。10人程度の検体をまとめて測定するプール方式も他国ではとっくに行っていますが、日本はまだできていません。
 3月3日にPCR検査強化に関する議員立法を提出しましたが、安倍政権は無視したままです。そして国会を閉めてしまいました。閉会後も、厚生労働省と繰り返し話をしていますが、なかなか前に進みません。野党議員でもできることがあるはずだと思い、現在も県、市町村、保健所、医療関係者、検査関係者と繰り返し意見交換を行っています。
 「#PCR検査を増やそう」実行委員会が立ち上がり、市民からも声が上がっています。一週間で743筆の署名を集め、厚生労働省に申し入れがなされました。大学入試民間テストや検察庁法改正が撤回されたことで明らかなように、国民の力は絶大です。皆さん一人ひとりの力をお借りしながら、新型コロナウイルス感染症対策に全力を尽くします。

成田空港検疫所の視察
 8月10日に成田空港検疫所の視察に行ってきました。4月に流行した第一波の新型コロナウイルスは欧州型と言われていて、3月上旬から中旬にかけて成田空港から入ってきた可能性が高いです。成田空港周辺や北総線沿線の住民を守るためにも検疫所の水際対策は極めて重要です。
 当時、成田空港の検疫が緩いとの情報があり、厚生労働省に何度も状況報告を求めましたが、簡単に「なにも問題ない」との回答があるだけでした。これでは国民を守り切れないと思い、実際に状況を確認するために視察を申し入れましたが、即座に断られました。野党国会議員の無力さを実感しました。
 しかし今回は視察を受け入れてくれました。所長が丁寧に検疫の状況を説明してくれました。詳細は「みやかわ伸のホームページ」に掲載しましたのでご覧ください。
 職員の人数は必ずしも足りている感じではなく、特に管理職は休みなく働いているようでした。これから入国者が増える中、人員の増強は急務です。引き続き、成田空港の検疫問題に取り組んでいきます。

2020年8月20日号「#PCR検査を増やそう」