「一人ひとりが主役」 の社会を

 令和二年がスタートしました。今年は東京オリンピック・パラリンピックの年です。昨年はラグビーワールドカップが開催され、日本はベスト8入りし、たいへん盛り上がりました。今年も、「ワンチーム」で大いに盛り上がる年にしたいです。千葉県ではフェンシングやゴールボールなど8競技が行われます。成田空港は日本の玄関口であり、多くの外国人がいらっしゃいます。日本らしい「おもてなし」ができるように、しっかりと準備する必要があります。特に障がいを持った方々が不便なく移動できる準備が遅れています。一人ひとりが大切にされる社会を目指して、しっかりと取り組んでいく必要があります。
 昨年は台風や豪雨で千葉県も大きな被害を受けました。地球温暖化の影響が懸念されていますが、日本は未だに新設の石炭火力発電所の建設を予定しているような状況です。COP25では、不名誉な化石賞を受賞してしまいました。日本が再生可能エネルギー先進国となれるように引き続き活動します。
 消費税が10%になりました。少なからぬ方々から、生活が苦しくなったとの声が聞こえてきます。税の逆進性対策として軽減税率方式を選択したのは誤りだったのではないでしょうか?我々は以前より一貫して税額控除方式にすべきだと主張してきました。また、社会保障を充実するために消費税増税を国民にお願いするという話でしたが、その税の使われ方が不適切であり、国民の不信を買ってしまったことは大きな失敗であったと思います。これで、社会保障の充実を進めることは更に困難になりました。
 「桜を見る会」のような税金の使い方をしていたら、誰も増税に賛成しないでしょう。社会保障の充実を進めることは更に困難になりました。所得税・法人税の不平等税制や消費税の問題に取り組み、税制のあり方に関して提案すると共に、意見交換会を開いて、皆さんのご意見を伺います。
 経済問題に関しては、税制改革や金融政策だけでなく、新しいイノベーション産業を育てることも重要です。吉野彰先生がノーベル化学賞を受賞されましたが、蓄電池の技術開発は重要です。また、山中伸弥先生の再生医療、今年から商業化される予定の5Gを始めとしたデジタルプラットフォーム技術など、世界で勝ち抜ける新しい技術を作っていく必要があります。
 先の臨時国会は67日間と短い期間でしたが、その間に政治資金の問題で大臣が二人も辞任しました。また、在職老齢年金の問題では中西経団連会長の発言が会議録から意図的に削除されました。更に、桜を見る会の問題が浮上し、税金の使い方や公文書のあり方が大問題になりました。隠ぺい、改ざん、政治と金、同じことが繰り返し問題になっています。「長期政権は必ず腐敗する」という言葉は当たっていると思います。子どもたちにまっとうな社会を残すために全力で頑張ります。
 年末にはアメリカ大統領選挙が行われますが、世界の平和と安定に貢献できる大統領が選ばれることを祈ります。千葉13区では春に栄町の町議会議員選挙、7月に印西市長選挙が行われます。また、オリンピック直前に東京都知事選挙も予定されています。一人ひとりに寄り添った政治が実践できる、誠実な政治家が増えるように応援していきます。
 「一人ひとりが主役」の社会を目指し、今年も全力で頑張ります。

衆議院議員 宮川 伸

★ ゴールボールとは
 視覚障がい者が行う競技です。第二次世界大戦の傷痍軍人のリハビリテーションとしてヨーロッパで考案されたものです。1チーム3人の選手がアイシェード(目隠し)を着用して戦います。鈴入りのボールを転がしたり、バウンドさせて相手ゴールにボールを投球します。前後半各12分で争います。2012年のロンドンパラリンピックで女子チームが金メダルを獲得しました。2019年10月の世界ランキングは男子12位(94ヵ国中)、女子4位(55ヵ国中)です。

2020年元旦号「『一人ひとりが主役』の社会を」