衆議院安全保障委員会にて、自衛隊の日報問題とイラク戦争の検証などについて小野寺五典防衛大臣らに質問しました。

当時のイラクでは、自衛隊は人道支援を名目に活動をしていましたが、第一次安倍政権の期間に当たる2006年~07年の間、航空自衛隊が輸送した人員のうち84%は多国籍軍の兵士でした。

名古屋高裁は、この航空自衛隊による多国籍軍の空輸について、「憲法9条1項に違反する活動を含んでいる」と判断しました。この判断について、小野寺大臣の見解を質したところ、大臣は「武力の行使又は武力の威嚇に当たらない活動であり、他国の武力行使と一体化しないことを制度的に担保しており、憲法九条との関係で問題があるとは考えていない」と答弁。

しかし、このような無理な任務があったからこそ、日報を隠さざるを得ない状況になったのではないかと考えています。日報を隠しているのは防衛省の職員の責任ではなく、安倍政権が過剰な忖度をしなければならない状況をつくっているのではないでしょうか。

当時のイラクでは、バグダッドそのものは戦闘地域だったのにもかかわらず、日本政府の説明は、「バグダッド空港だけは安全なので非戦闘地域だ」というロジックでした。しかし、このロジックに多くの国民は納得せず、名古屋高裁もこのロジックはおかしいということを言ってきました。

当時は、自衛隊員の安全等の理由により、自衛隊のイラクでの活動に関する情報公開請求をしても、出てくるのは黒塗りにされた資料でした。しかし、今は開戦から15年が経過しており、隊員の命にかかわるようなこともありません。例えば航空自衛隊の週間空輸実績については、今は黒塗りなしで全部公開されています。

英国では、7年かけてイラク戦争の検証を行い、約6000ページに及ぶ報告書を出しました。米国でも600ページの検証文書が出ています。日本でも速やかに情報を開示し、イラク戦争をしっかりと検証すべきです。

※質問の動画はこちら(YouTube)

180412_1

180412_2

180412_3

180412_4